「音楽業界」の明るい未来を想像しよう -デジタル空間で熱量を高める

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9割消滅の音楽フェス市場

飲食店や旅行業界と並び、コロナ禍でかつてない大打撃を受けているのが音楽業界です。

コンサートやライブ会場は真っ先に「3密」指定され、多くの事業者は2月下旬頃から自主的判断でコンサートやライブの開催延期・中止を決定しました。ちなみに私は毎年友人らと一緒にライブでストレス発散するのが恒例行事になっているのですが、今年は諦めざるを得ないと思っています。

ぴあ総研によると、今年の音楽フェス市場は昨年の約1割程度に落ち込むことが予想されています。3月以降の音楽フェスがほとんど延期・中止となるわけですから9割消滅は当然と言えます。しかも音楽フェスは飲食業、服飾業、観光・宿泊業など関連業種も多岐にわたるため地域経済への打撃も非常に大きいです。

ライブという主役を失った音楽市場

音楽市場は大きく2つに分かれます。CDやアナログレコード、ストリーミングサービスをはじめとする「音楽ソフト市場」、そして音楽フェスやライブなどの「音楽コンサート市場」です。

音楽ソフト市場はCD離れが進む中で2000年頃から減少傾向にありましたが、最近はSpotifyなどストリーミング・サービスが浸透してきたことで横ばいとなっています。

一方の音楽コンサート市場は2010年以降拡大し続け、2015年には音楽ソフト市場を抜きました。きっかけは2011年の東日本大震災です。東北を元気にしようとの思いが様々な音楽フェスにつながり、「おと酔いウォーク」(福島県飯坂町)や「SONG OF THE EARTH FUKUSHIMA 311(SOTE 311)」(福島県楢葉町)など今も継続するフェスが数々誕生しました。

コロナ禍は音楽業界をけん引してきた音楽コンサート市場を直撃したわけですから、今の音楽市場はまさに主役を失った状態にあります。

音楽ソフト市場を上回った音楽コンサート市場

音楽ソフト市場を上回ったコンサート市場

音楽業界の何をアップデートするのか

今後、音楽業界はどうなってしまうんでしょうか。当然ですが、音楽業界の方々はウイルスの感染拡大が止まれば元に戻るなどとは考えていないでしょう。待っていても元の世界には戻らない。だとすれば思い切って音楽市場をアップデートするしか道は残されてはいません。

ウィズコロナ:デジタル空間で熱量を高める

まず考えるべきは、感染拡大が収束するまでのウィズコロナの時期をどう乗り切るかです。私はウィズコロナでは「デジタル空間」をどう活用するかが大きなカギを握ると感じています。
リアルライブを前提にいくら感染対策を施しても、感染が拡大する中では「不安」という目に見えない壁が立ちふさがり、思うように前に進まないからです。

コロナ禍で伸びている音楽市場はSpotifyやNetflixなどストリーミング・サービスです。ストリーミング・サービスの素晴らしさは音楽をシャワーのように「浴びる」ことにあります。音楽のシャワーを浴びながら心を奪われる曲やアーティストに出会い(セレンディピティ)、その曲やアーティストについてネットで調べ共感しSNSで拡散するわけです。

こうしたデジタル空間での価値活動はオンライン・ライブにも必ず好影響を与えるはずです。YouTubeなどで行われる「投げ銭ライブ」は収益的にはあまり効果がないとされています。しかしVR技術なども駆使しながらアーティストの魅力をより高める場をデジタル空間で造ることができれば応援マインドも高まり、その熱量がアフターコロナへとつながるはずです。

ウィズコロナの音楽市場

ウィズコロナの音楽市場
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アフターコロナ:リアル空間で熱量を体感する

ウィズコロナで「音楽を浴びる⇒ファンになって調べて共有」した熱量は、そのアーティストのパフォーマンスを「目の前で体感したい」という気持ちにつながります。アフターコロナではストリーミングやオンライン・ライブで気に入ったアーティストを体感する体験価値ニーズはこれまで以上に高まるでしょう。

この「音楽を浴び」「調べ・共有し」「目の前で体感する」の3つのプロセスがうまくつながれば、アフターコロナの音楽市場は以前よりはるかに魅力的な価値を放つ市場に変貌するのではないでしょうか。

アフターコロナでは「3密」になりやすい都市空間での生ライブは減少するかもしれません。その代わり、密より疎、すなわち「地方の田舎」のような空間が注目されると思います。地域経済にとっては朗報でしょう。

アップデートされた音楽市場で友人と一緒にライブを楽しむ自分がいたらどれだけ素晴らしいかと思います。音楽大好き人間の一人として、音楽業界とその関係者にはなんとしてもこの逆境を跳ね返してほしいと強く願います。

アフターコロナの音楽市場

アフターコロナの音楽市場
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